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雑観練習帳

ニュースの現場で思うことつれづれ

アームチェア・ジャーナリスト

 公共交通機関が未整備ゆえに交通渋滞がひどく、主力交通機関の(乗り合いが主流)タクシーは言葉が分からないので難しい。しかもメーターなんて便利なものはついていないので値段は交渉次第、というわけで、かなり外出に苦労している。
 出かけるのは地名を書いて渡せば(多少ぼったくられても)着くわけであるが、帰りが難しい。一般的なタクシーは電話をかけて呼べば来るわけだが、その電話をどうやってかけるのか…。ことに、オフィシャルな記者会見以外の街歩きや買い物にはいちいち助手を連れて回るわけにもいかず、難渋しているのが現状。外食なんてとてもとても。
 当地の大使館・駐在員はほぼ例外なく運転手付き。留学生や定住者は運転手はいないだろうが言葉ができる(ないしは言葉の分かりあえる家族がいる)わけで、この閉塞した現状をなんとか打開したいわけだが、その間にも仕事は降ってくる…。
 だいたい、日本を出てから1カ月になるが、まだ引っ越し荷物を開けていない(だいたい当地の通関事情ゆえ、荷物を受け取ったときにはすでに出発から3週間以上が経過していた)状況で、とても地に足が着いたといえる状況ではない。
 いきおい、街に出ないでテレビと新聞、通信社その他の報道をつなぎ合わせた記事を紡ぐことになる。アームチェア・ディテクティブならぬアームチェア・ジャーナリストの誕生だ。恥ずかしい限りである。
 まあ、この国では偉い人の記者会見などはほぼ一問一答すべてが報道される(事実上すべてが国営メディアだから)ので、その点では便利だ、といってもこの便利さにおぼれてはいかん思うのであるが、街に出るにも足がない(以下繰り返し)。
 大体において、この国は閉鎖国家ではないので、街にはバービー人形ばかりでなく、ビエガ、ブラビアノキアサムスントヨタBMW輸入車の関税は80%くらいになるそうだが)日韓欧米製品がはんらん。油価高騰と低金利誘導を背景に、余ったお金が消費に回り、住宅価格が昨年の倍という話まで流れていて、完全に不動産バブル状態。そのうちはじけたら大変なことになるのではないかと思うのだけれども…。
 内容はコントロールされているのだけれど、朝から晩までニュースは流れているし、それを全部チェックするだけで1人事務所はかなりお腹一杯。さらに裏に隠れていることを探すのだ、といってもそれは言葉の分かる助手のやる気次第、っていうことになる。現地語の新聞の見出しが分かるだけでもかなり仕事の動きは違ってくるのだと思うけれども、幸か不幸かそういうことにはなっていない。
 つまり現地助手のマネジメントが極めて重要、というかことこの国においては死命を制するわけだが、これがとーっても難しいんですよね…。