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雑観練習帳

ニュースの現場で思うことつれづれ

ANYはどこに行った?

メディア

 「週刊ダイヤモンド」によると9月25日発表じゃなかったっけ。と思っていたらNHKが今日追っかけていました。だからたぶんやるんでしょう(NHKの報道によると来年1月までに立ち上げ)。もちろん小生のようなヒラにそんな情報が下りてくるはずもない。
 でもあの原稿だと、自社サイトの他にもう一個別会社を作ってポータルを立ち上げるという飛行機の予約の「国内線ドットコム方式」になるみたい。各社の人間が出向するだろう新会社で3社の主導権争いが激化するのは目に見えているような…
 週刊文春によると、各社は販売店の統合もするみたい。しかし、むだな部数競争、景品競争をやめるべき、一部の新聞社については非効率な全国展開をやめて、強みがある地域に経営資源を集中すべき、なんてことはとうの昔に分かっていた(そういう本もいくらでも出版されている)ことで、それが未だにできないというのは、それがどうしてもできない理由があったからではないのだろうか?
 なので、経営トップ*1がいかに笛を吹いたからといって、それが解決するとはどう見ても思えない。
 第一、新聞記者にとっては自分(自社)の記事が一番かわいいし、「ウチ(の社)は…」というのが口癖。
 「他社の動き(ここで言うのは取材の動きでなく経営戦略のこと)」と「販売の実態=収益構造」ということについては記者さんは全く知らないに等しい(記者クラブがあってもそんなものだ)からなぁ。

 10月1日、産経MSN毎日.jpもオープン。「ウェブ・ファースト」をうたう産経サイトだが、産経の記者さんは人間的には魅力的だけれど、速報という考えには一番縁遠いんじゃないかというのが通説。東京本社では速報性を担保する夕刊も止めてしまったし、その辺をどう克服するのか。独自性にこだわるなら通信社依存ってわけにもいかないだろうし。
 毎日.jp*2は、記者会見で話していた内容と逆に、硬派のニュースを全面に出すのを止めた印象がある。
 ライブドアニュースにかつて勤めていた友人曰く「アクセス数が稼げるのは芸能ネタか水着美女か。だからそればかり載せている」と話していたのを思い出すが、時事通信時事.comのアクセスランキングもそれを裏付けていて、これはネットニュースの利用者がいわゆる若年男性(M1層)に偏っているであることの証左だと思った。
 ということは毎日.jpはアクセス数稼ぎ(=広告収入稼ぎ)のネタを全面に出そうという意向なんだろうか。芸能ネタはアクセス数が稼げる割に取材経費が少なくて済むらしいので、そういう点では新聞社サイトは無料で収入増を図ろうとすれば、全社芸能ワイドショー化しても全くおかしくないのだろうけれど。

 現実にネットと同じく無料で見られる民放テレビ各社の場合、現状「悪名高き」ワイドショーに限らず、いわゆる「報道局」が担当するニュース番組ですら、芸能人やスポーツ選手の不祥事や交通事故のような微罪、あるいはしょうもない痴情のもつれからの殺人事件ネタといった話が異常に多くなっており、そればっかり放送しているのは事実だから(夕方の首都圏、関西圏の民放ニュースをNHKと比較すればすぐ分かる)。
 個人的にはそういうのはあまり感心しないのだけど、商売とあればしかたないのかなとも思う。欧米のような高級紙と大衆紙(と地方紙)の読者層の二分化が進んでいくという、階級分化が進む日本社会の現実を反映しているにすぎないんだろう(私見だが、読んでみて欧米の高級紙がそんなに「高級な」ことを書いているとは思えないし、レトリックは確かにうまいが速報性は日本より遙かに劣っている。「欧米高級紙に比べて日本は…」といった言説は多くの場合、西洋かぶれな人たちの「信仰」にすぎない、と僕は思っている)。

 僕が思う新聞社のネット戦略についての考え方は、新聞社サイト2.0出版社vs漫画喫茶みたいな(俺さんへのレス)に記してあるので参照してくださいませ。

*1:読売新聞の内山斉グループ社長は、確か函館新聞問題で記事配信に踏み切り、地域紙=全国紙連合の絵を描いた人物のはず

*2:asahi.comによると、実はリクルートとヤフー合弁のall aboutと広告分野で提携しているそうだ