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雑観練習帳

ニュースの現場で思うことつれづれ

北方領土問題―4でも0でも、2でもなく

北方領土問題―4でも0でも、2でもなく (中公新書)

北方領土問題―4でも0でも、2でもなく (中公新書)

 岩下教授には仕事で一度お目にかかったことがあります。大変なタフネスで、教授というより冒険家の印象を受けました。
 北方領土問題はある研究者曰く「両国のメンツの問題、ただそれだけ」のために解決されぬまま50年を経たわけですが、結局神学論争に陥って半永久的に残り続けるのが本当に日本にとって望ましいことか、っていう立場から書かれています。
 念仏を唱えていても島は一つも帰ってこず、ロシア相手に戦争をする決断もないなら、なにがしかの手を打つべきだと。
 そのための肝として岩下氏は「ウィンーウィンの関係」を強調します。双方にとって「勝ち」として世論を説得できる解決方法を採る必要があると。それは具体的には●●(本書参照)なわけですけれど。
 重要なのは、外交交渉ってのは「相手を打ち負かせばいい」って勝負事ではないってことです。敗者ができると、彼らはやがて負けを取り返そうとして、また両国のパワーバランスが変わった瞬間に、また新たな紛争の火種となる。双方が勝ちと言えなければ、それは友好に繋がる最終的な解決とはならないわけです。