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基礎年金を税方式にする理由

消費税15%による年金改革

消費税15%による年金改革

 20日付(本日)の日経新聞の「経済教室」に著者によるこの本の要約が載っているので、読まれる方は是非読んでみていただきたいと思います。
「消費税15%」にはおどろおどろしい響きもあるのですが、要はどの形態であれ年金原資は必要となるわけで、誰がどう払うか、という違いに過ぎないわけで。
 それに、著者がいうように年金支給額が確定すれば、高齢者の不安が減って貯蓄率は低くなるから、消費性向が高まり、有効需要が増えて内需が活性化する効果があるはずなんですよね。
 「年金未払いの奴は受け取る資格がない、生活保護は無駄遣い。貧乏人は橋の下でのたれ死ね」というイマ風の議論もあるようだけれど、日本でホームレスの人がおとなしく道端にたたずんでいるのは日本がまだ豊かな国だからであって、一歩間違えればそういった生活困窮者が生きるか死ぬかの危機に立つような社会になれば、一転して夜盗・追いはぎに変身、夜はおちおち道を歩けない国に変貌していくわけです。
 そういうコストっていうのは、現在の構造改革路線の中には反映されていない(犯罪発生率とかっていうのは、基本的に外部経済になってしまう)ということなんですよね。人口あたりの警官数は、日本はかなり少ないと聞いていますが、逆に少なくて済んでいる(済んできた)と考えることもできるわけです。ニューヨークだったら、金持ちの家にはドアマン必須。そういう不信の連鎖が呼ぶコストっていうのはすごく馬鹿馬鹿しいんじゃないか、と思うんですよね。
 米国は警官の数が日本より断然多いが、それでも犯罪発生率ははるかに高く、さらに警官を増員したところで、やっぱり安全を十分に担保できてはいないということを考えると、「社会・民生の安定を得るためには、ある程度分配の平等(結果平等)を追求することが必要」なんだろう、と思うんですが。これは逆説的なんですけれども。
 つまり「自由な経済活動を担保するために、年金や生活保護など、ある程度の経済的な負担を共有することが必要なんだ」ということです。ごく簡単に言うと、「金持ちが貧乏人に襲われないコスト」ってことですかね。