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雑観練習帳

ニュースの現場で思うことつれづれ

政治・経済・国際

遠い太鼓に誘われて、ギリシャ、南欧を語ってみる

村上春樹が南欧に住んだ時期を綴った「遠い太鼓」という旅行記があることを知ったのは、まだ内戦さめやらぬクロアチアにいったときだったから、もう20年前のことになる。自分が初めて欧州の地を踏んだのは厳冬のポーランドだったけれども、東欧研究者だった…

「危ない」地域に行くということ

危ないことをしているつもりはないが、「危なくないですか」と聞かれることがある仕事をしている。シリアに行ったことはないけれど、中東に住んだことはある。ウクライナも行った。今住んでいるところも、日本人の感覚で言えば「安全」とは言い難いイメージ…

「市民の敵」はネオナチからイスラム主義に移るか

サーバー屋さんからパスワードが破られたという連絡があり、対応に追われた。海外からのアクセスを止めるのが効果的という指摘だけれど、海外にいるとそうすることも難しい。 パリの新聞社へのテロをめぐって、日本の言論も盛り上がっている。もちろんこれが…

キエフの街頭デモ

日本の学生運動デモを知らないわたし。ウクライナは歴史的に不安定な国であり、ロシアにとって決して手放せない場所である。しかもキャスティングボートを握る首都キエフの民意が常に揺れ動く。キエフのMaydan(独立広場)の騒動が、いつか歴史の思い出話に…

3隣国との国境イシュー

2012年10月現在、日本の最大イシューは尖閣諸島の問題になっているといってよい。歴史的にみれば、勃興する中国と、少子高齢化で国力のピークを過ぎつつある日本との間で、初めての本格的な応酬である。まさにプロイセンの勃興に直面した20世紀初頭の英仏の…

震災から1カ月

【10日付ツイッターの書き込みのまとめ】 東日本大震災の発災から1ヶ月。あいかわらずツイッターのタイムラインが福島原発で埋め尽くされ、NHKのニュースもまだ福島原発一色だ。気分が平時に戻らないだけじゃなく、東京の論調をみると、東京にリスクが及ぶ可…

福島原発事故をめぐるコミュニケーション

【SNSへのコメントをまとめたものです。文体のずれはご容赦】 正直言って理系研究職の対世間コミュニケーション力が低いのは今に始まったことではありません(笑)。ノーベル賞研究者の”変人”ぶりが受賞の際にほほ笑ましく語られるように。そういうものだし…

福島原発についてのメモ(おまけ)

東京で放射能の危険をツイートして回る人は、避難したくても逃げられない事情がある原発の近くの福島・宮城の被災者の気持ちに少しでも思いを寄せてほしいと思う。これまでに書いたけれども、怖かったら逃げていい。でも水面下でパニック寸前の状況の中で、…

福島原発問題についてのメモ

東京では原発にからむ流言がひどいと聞かされた。 いまツイッターやチェーンメールで原発の危険性を回覧している方々。もし本当にご心配なら、危険情報をネットに書き込む間にも仕事を捨てて遠くへの避難をお勧めする。本当に危ないなら命が大事だ。仕事や学…

中東政変を巡るメモ4

エジプトでムバラク大統領が辞任してから約1週間。エジプトの情勢はいままでのところ、大きく見通しを外してはいないと思うが、その革命の波の行き先がリビアとバーレーンだったというのは少々意外だった。 「意外」というのは、エジプトでの"蜂起"の主因が…

「ムスリム同胞団は何を目指しているのか」を紹介します

中東専門家の方ではないようですが、非常によく分析しておられるブログのエントリを見つけたのでご紹介します(結論は違うけれど)。「ムスリム同胞団は何を目指しているのか?その方針と政策のまとめ」 ムスリム同胞団について、非常に簡にして要を得た説明…

エジプト政変を巡るメモ3

近しい人で中東についてよく知らないだろう人に向けて備忘録を書いたつもりが、案外の好評のようで、ちょっと驚いています。ご高覧ありがとうございました。細かい事実関係を調べてみると間違いも見つかったりする(しょせんメモです)ので、表現については…

エジプト政変を巡るメモ2

朝起きて3つの書き込みが気になったので、コメントを「メモその2」にしたいと思います。 FiFi「エジプトの夜明け〜新たな一頁へ」 「イスラエルとの平和条約破棄」=新政権主導へ意欲―エジプト・ムスリム同胞団」 なぜアラブの革命精神を恐れるのか? 書いて…

エジプト政変を巡るメモ1

日本国内ではものすごいレベルの高い話と、ものすごく何も知らない人が混在している今回の中東政変劇。 まず、エジプトが「強権独裁体制」だというけれども、果たしてそうか。中東、特にアラブ圏の中でエジプトといえば部分的ながら野党の存在が認められ、ネ…

選良の耐えられない軽さのまとめ

ツィッターで突然難しい話をし始めたので何かと思った方も多いと思うけれど(字数制限が厳しいツイッターというのは、こういう政治の議論をまじめにやるには不適当)、とつぜんフォロワーが増えたりもしたので、とりあえずのまとめを。 まず大前提だが、仙石…

日露外交、そして…。

11月14日付日経新聞朝刊。政治部の記事は「見てきたように書く」傾向が強すぎて、現実のトーンと懸け離れているケースもあると思うが、この場面が真実だとするといろんなことが腑に落ちる。日本外交がどうこうというわけでなく、情報に基づくビジネスはかよ…

事業仕分け雑感

どうもノーベル賞を取った人から巷に至るまで注目度(感情的?)が高い「事業仕分け」。 いつかはやらなければいけないことで、すでに遅すぎる感もなきにしもあらずですが。この背景は結構ややこしい財政問題があるので、箇条書きで書いてみます。説明不足な…

ドバイ・オアシス

日本では巷間、「ドバイ崩壊説」が流れているそうで、ドバイも急にタクシーが捕まりやすくなったり、ホテルの宿泊料金が急落しているとか、これまでの「過熱感」が収まって、どこで収束するのか気になるところだ(ビジターとしてはホテルは安い方が良く、ま…

Don't worry, Be Jewish.

というTシャツがベングリオン空港に売られていて(諸般の事情により購入せず)、これがかの国の「気分」をよく代弁していると感じた。 同僚が「この国は1000人死ぬまで(作戦を)止められないんですね」と話す。先の第2次レバノン戦争での死者が約1100人、今…

ツンデレ

毎度のことながらアメリカに弱い東京は大騒ぎだったらしいが、当地は平穏に過ぎた。多少関連の仕事をしたけれど、想像通り反応は鈍く(意図的?)、日頃饒舌な大統領のありがたいコメントはいまだない。 フロリダ州の開票問題から始まり、9.11と、前のB大統領…

YEN君臨

「ネット君臨」で始まった2008年は、まさかの「YEN(¥)君臨」で終わりそうな感じになってきた。 当地にはまだ通貨危機の影響は及んでおらず(ドバイなどはかなり影響が来ているようだが)、まだインフレの方が深刻だ。ここまではグローバル化が及んでいなか…

あぶらかたぶら

こんにちは。世界金融危機の中、いかがお過ごしでしょうか。ブログをお休みして欧州に出かけておりましたが、某アナリスト曰く「今回もっとも救われたのは、スペイン、ポルトガルなどの南欧諸国。ユーロに参加していなかったらとっくに破綻しているはず」と…

政治学徒が日本の財政を考え始める(メモその1)

福田首相が辞任したそうだが、日本の政治を考えるときに、財政問題を避けては通れない。「赤字国債○○○兆円!」、「消費税上げ不可避」「国民1人あたり○万円の借金」とか、「国債格付けボツワナ並み」なんていうのもある。経済の素人の小生にはさっぱり分から…

大野病院の優しい日本人

大野病院での出産事故をめぐる刑事裁判で産科医に無罪判決が出た。事件の内容は20日のニュースで大々的に報じられているのでここでは書かないことにする。 仕事がら、かつて大野病院を運営する(県の)事故報告書を読む機会があり、関連で取材もした。 大ま…

南オセチア=台湾?(グルジア情勢)

さる方から紹介を受けた専門家によるグルジア情勢分析。 「最近のグルジア情勢によせて」(廣瀬陽子氏) 「南オセチア紛争:非承認国家問題の正しい理解を」(宇山智彦氏) こういった特異事態に際し、地域研究者が自ら「リアルタイムで」文章を著すことは極…

グルジア情勢(第2報)

第1報を書いてから約3日。想定外の出来事はないが、情勢は動き続けている。 グルジア軍は南オセチアの「首都」ツヒンバリから撤退(事実上の敗走)。 グルジア側は停戦を求め、調停をフランス、EUなどに要請。 ロシア側は当面停戦には応じず、サーカシビリ…

グルジア・イレデンテ(還らざるグルジア)

またグルジア情勢が緊迫してきた。というかほとんど戦争だ。 オセット人(オセチア人)の有名人といえば現在ロシア最高の指揮者とされるヴァレリー・ゲルギエフだが、彼らはもともとカフカス(コーカサス)では尚武の山岳民族として知られている。カフカス山…

内在的理解?

中東地域の観察を業とし始めて、まず脳裏に浮かんだのはこの言葉だった。この地域の内在的理解は、はたして可能なのか。 まずはっきりさせておかなければいけないのは、われわれ=日本人は未だ、E.サイードの「オリエンタリズム」の呪縛の中にいるということ…

ラマ・ヤド(Rama Yade)

サルコジ政権の目玉は彼女である。人権担当閣外相(副大臣級)であるが、メディアでの露出も政権内で際だっている。 Wikipediaによると1976年12月13日生まれ(就任時30歳)!。両親はセネガルのエリート層の出身。ユダヤ系の社会党政治家と結婚している。フラ…

永久機関と常温核融合、ついでに。

北朝鮮、イランに核技術者派遣 プルトニウム分離支援かという13日付けのワシントン発産経新聞の記事が出ているけれども、軽水炉から核爆弾用のプルトニウムの抽出って、できたっけ? 記事によると、 イランは南部ブシェールで、ロシアの協力により初の原子力…

エバンゲリスト

エバンジェリストともいうけれど、Evangelicalsとは、基本的に「聖書に書いてあることは一字一句正しい」と考える人たちのことである。「キリスト教原理主義者」という言い方もあるようだ。 2月3日(日)付朝日新聞朝刊によると(アサヒ・コムには非掲載)米国…

今上陛下のお言葉

今日は天皇誕生日。 社会格差の問題については、格差が少ない方が望ましいことですが、自由競争によりある程度の格差が出ることは避けられないとしても、その場合、健康の面などで弱い立場にある人々が取り残されてしまうことなく社会に参加していく環境をつ…

どう切れば半分ずつ?

読売新聞の翻訳をみて気づいたのだけど、ロシア紙コメルサントにイタル・タス通信の東京支局長が、このほどの唐突な(ほとんど具体的な予定がない)ラブロフ外相の訪日と北方領土問題について長文の記事を寄稿している。 (英語記事)と(ロシア語記事)。端…

安倍晋三首相の内閣改造

について何か書けと依頼が来ていた(ほったらかしだった)。「舛添要一厚労相が目玉か」とも聞かれたが、今回について、率直に言ってそういうアナリスト的な興味は持てない。それに日々政局は変動するものであるから、商売でもなければ追っかけていられない、…

「自民党をぶっ壊す」

といった人によって自民党は延命に成功したが、結局ぶっ壊れてしまった、ってことなんではないだろうか。 ごく簡単に言えば「保守で、長年政権を担当してきた政党が"改革"を主張することは、自らの過去を否定することになって、自己矛盾に陥る」(これは政治…

向都離村

この春から東京で働くことになり、「地方在住」の看板を下ろすことになった。 活字メディアの記者職であれば、一部の雑誌なんかを除いて基本的に地方に住むことを避けることはできない。自分も例外ではなく、何年かの地方暮らしを経験した。 向都離村という…

ロシア、勝負かける

ロシュコフ・露駐日大使、6か国協議首席代表に復帰 1月7日19時48分配信 読売新聞【モスクワ=緒方賢一】ロシアのプーチン大統領は7日までに、ミハイル・ベールイ前駐インドネシア大使を駐日大使に任命し、アレクサンドル・ロシュコフ前駐日大使を外務次官…

サパルムラト・ニヤゾフ死す

トルクメニスタンからの報道によると21日未明死去、66歳。 アシガバート生まれ。レニングラード工科大、党中央委付属高級党学校通信制卒。共和国党第一書記などを歴任し、90年から大統領。 主著「ルフナマ」。さて、どうなる?

リトビネンコ事件メモ

同業他社の記者によると、「最近国際ニュース部門はリトビネンコ事件でもちきり」なのだという。あれはやはり事件なのだろうか。 故リトビネンコ氏に使われたとされる毒物(という言い方が適切かどうか)、ボロニウムについては核物理の元専門家の書いたサイ…

ボルトン辞める

【ワシントン4日時事】ブッシュ米大統領は4日の声明で、ボルトン国連大使の辞表を受理したことを明らかにした。上院での承認が不可能になったためで、同大使は数日中に正式に辞任する。後任は未定。 大統領は声明の中で、ボルトン大使が安保理で北朝鮮制裁決…

また新しいビルが。。。

【アシガバート/トルクメニスタン 21日 AFP】首都アシガバート(Ashgabat)に、「The House of Free Creativity」なる巨大な本型の建物が建設された。サパルムラト・ニヤゾフ(Saparmurat Niyazov)大統領により建設された同ビルは、「自由な報道環境の創出…

困った国である

核実験を行った近くて遠い隣国。和田春樹氏の本だったと思うが、「北朝鮮は劇場国家である」と記していて、今回の行為の前の表だった外交団の発言なんかを見ていると、さもありなんと思う。 今後について予断は差し控えたいが、かの国の冬は長く厳しいと聞く…

予測をするときに

あることが起こる確率というのはすごく重要だけれど、確率の高い方ばかり張っていればいいってモノでもない。 特に、生命・財産の安全そのものに関わるような大状況について、戦争の有無とか、世界経済の行方とかそういうものに関わるときは、確率の低いこと…

アグリゲーション

という英単語を覚えることになった。きっかけはみずほ銀行のネットバンキングを使っていたら「なんだ、他の銀行も登録できるじゃん」ということに気づいたのがきっかけ。 さまざまなしがらみから、小生のメインバンクはりそな銀行なのだけれど、りそな銀行に…

基礎年金を税方式にする理由

消費税15%による年金改革作者: 橘木俊詔出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2005/08/31メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (4件) を見る 20日付(本日)の日経新聞の「経済教室」に著者によるこの本の要約が載っているので、読まれる…

独裁の懸念はないだろう、がしかし…

日頃あまり書かないテーマについて軽い気持ちで書いたメモが多くの人に読んでもらえた(本当は民主党の人に読んで欲しいのだけど…)ようで、コメントやトラックバックをいただいた方、どうもありがとうございます。 私の本業は個々の選挙区の勝敗の分析をす…

民主党が訴えるべきだったこと!?

とりあえずお休みしていました。 選挙結果はご承知の通りだったわけですが、とりあえず私は世論調査も出口調査の結果も知る立場にありますので、軽口の!?悪癖でつい書き込んでしまうと、まずいことになりますので… 選挙、選挙報道についてはまた書くことにし…

「ほりえもん」こと堀江社長は現代の「政商」か?

多忙につき書き込み停止宣言していましたが、今日は最後のちょっとした休み。 週明けには公示となり、選挙報道は一定の制限を受けます。 「刺客」中最大の話題をさらっているのは、なんといってもライブドア社長、堀江貴文氏なんでしょうが、自ら経営するサ…

某プレスが語る郵政民営化?

友人のmoppingさんが書いているちびてつの成長日記で、郵政民営化についてのエントリがあります。私にはmoppingさんの書き込みもさることながら、反響の書き込みが面白いのですが(独身男性には嫁姑問題や子育てのテーマはちと…)、それは実際に見ていただく…

カムチャッカ半島沖でロシア潜水艇浮上せず

インターファックス通信(英語版あり)によると、カムチャッカ半島南端沖でロシアの小型潜水艇「AS-28」が浮上できなくなり、4日夜から乗員7人が中に閉じ込められているとのこと。 海上自衛隊の潜水艦救難艦「ちよだ」など4隻が緊急出港し現地に向かってい…